「やっちゃった」ニッサン!

query_builder 2017/11/01
時事問題編

「日産自動車」の無資格検査問題と「神戸製鋼所」のアルミ製品や銅製品の一部の強 度などのデータ改ざん問題は、ともに日本の製造業の根幹を揺るがす極めて重大なコンプラ イアンス違反です。双方とも内部告発と言われておりますが、真相は今後明確になってくるで しょう。


特に神戸製鋼所のアルミ製品は世界の自動車の2台に1台は使っているそうで、今後 の展開によっては、日本経済界の没落につながるかもしれません。今後を注 視していきたいと思います。

私は、開業以来8年以上自動車メーカーの物づくりにおける基本姿勢を、多方面から研 究しております。 自動車産業は日本産業の中心であり、この業界の発展が、日本の将来 に大きく影響してくるからです。

21年前に東京に来てから、プライベートで日産車を、RV車のミストラル、1BOXの エルグランド・ディーゼル車と2台(3台ともディーゼル車)乗り継ぎ、石原慎太郎元都知 事による排ガス規制により、泣く泣く改造を重ねたエルグランドを手放しました。その後、子供 3人が中学・高校進学でクラブ活動に入り、親と行動を共にしなくなってきたことを機会に、 今まで家族のために犠牲にしてきた「運転を楽しむこと」を追求し、保険会社退職により販 売協力のしがらみからも解放され、初めて自分の好きな車として、スバル車〔エクシーガ(7 名乗り:広い車をとの家族の希望との折衷案から)〕を購入しました。仕事上でもう一台 日産のフーガハイブリッドも購入しましたが、比較するまでもなく「運転を楽しむこと」のできる 車はスバル車(現在は3台目のアウトバック)でした。


その当時から、自動車メーカーの姿勢を通じて、物づくりの重要性について考えていましたが、当時私が1位と2位に挙げたスバルとマツダは、現在でも独自の発展を遂げており、海 外における専門家も含め、極めて評価の高いメーカーとなってきました。この2社は成長する と内外で言い続けていましたが、当時はマニアが乗るスバルと、下取りが異様に低いマツダ地 獄の話しを散々聞かされ、余り相手にされませんでした。当時は、多くの人がトヨタ・日産・ホ ンダのハイブリッド車に興味を持っているようでした。


乗る人のことを考えた基本姿勢は「お客様起点」として高く評価できます。マツダも不可能 と言われたクリーン・ディーゼル(私は元々トルクの強いディーゼル車が大好きです)の技術 を開発しました。多くの欧州車がディーゼル車の排ガスデータを改ざんしたこととは対極にあり ます。


スバル車に至っては、四輪駆動の分野で世界1の評価をされており、3年前に吹雪の中、 新潟往復700キロ単独日帰り出張(午後3時東京発)という強行軍の際、50キロ 制限のところを120キロで走破し、研修開始7分前に到着、2.5時間講師を務め、 そのまま3時間強をノンストップで東京に戻ってくるという行程で、一度も命の危険を感じるこ とは無く、私を無事に家族のもとに届けてくれました。この時は本当にスバル車に感謝したも のです。(今ではこのような無茶はやれません!)


それに引き換え、日産社はルノーに買われ、カルロス・ゴーンがCEOとしてやってきて、実 施したことと言えば、財務諸表を改善したことだけでした。日産らしさは失われ、数字に追わ れ、新車発売サイクルも長くなり、社員の求める技術の追求には消極的になり、結果的にコ ンプライアンス違反に手を染めました。残念です。

余談ですが、数字(締め切り・時間)に追われる仕事に携わっている人は精神疾患に かかり易いようです。金融機関、マスコミなどがその典型ですが、その他にも特に上司からのハ ラスメントなどが無いのに精神疾患にかかる方は、数字に追われている人が多いそうです。

「働き方改革」が求められる中で、本来のあるべき姿が蔑ろにされている気がします。


企業理念は絵に描いた餅ではありません。両社とも経営トップがこの崇高な理念を大切 にし、本気で遂行に向けて努力しておれば、今回のようなみっともない事態を招くことは無か ったでしょう。神鋼の製品の調査に、何とあの天下の不正大国である中国までが腰を上げた そうです。

日本の先人たちが築き上げてきた、「日本人は嘘をつかない」「日本人は信用できる」とい う、最も大きな財産であるジャパン・ブランドを傷つけることは無かったであろうと思うと、本当 に残念です。


ここで申し上げたいことは、<人は罪悪感とは長く同居することはできない>ということで す。人の心にはそれぞれ「良心」が宿っています。ある人はその良心のことを「内在心/神」と 表現し、その神様を傷つける行為をしてはならないと教えています。私自身も自分を偽るとき は常にこの「良心」が痛んだものです。大企業を辞めて独立してからは、お陰様でこの悩みか らは解放されましたが、企業経営というプレッシャーからは未だに開放されていないのが現状 です。


日本の大企業の、特に海外との貿易を行っている企業の社会的責任とは、国家として明 治維新以降に築き上げてきた「信用」を守り抜くことではないかと考えます。

今後の政府、官僚、大企業の経営者に期待するとともに、我々が出来ることとして、当 社の経営ビジョンの一つである、『全国の中堅中小企業の経営者とその会社で働く社員を 元気にし、活性化することを目指します』を実行していきたいと思います。


我々は今、先人たちが築き上げて引き継がれてきた、過去の遺産で生きています。同時 に未来の子孫に対して責任があります。今後は国家を挙げて信頼を失いつつある「ジャパ ン・ブランド」を回復し、ブラッシュアップしていくことで未来の子孫たちにバトンを繋いでいくことが重要です。

2019年4月から元号が変わる予定となりました。新しい世代は其の元号以降に誕 生します。彼らが成長した際に、「昭和と平成の生まれの人たちが、この国の未来を奪った」 と言われることの無いように、今、この瞬間を大切にしていきたいと思います。

NEW

  • 大東亜戦争から学ぶリーダーシップ㉝

    query_builder 2022/06/10
  • そこに愛は在るんか?❷

    query_builder 2022/06/10
  • 国民の幸福な老後の実現とは!?

    query_builder 2022/05/10
  • プーチン政権の衰退からみる、我が国の在り方とは?!

    query_builder 2022/05/10
  • ”パワーハラスメント”外部相談窓口の設置はお済ですか?

    query_builder 2022/04/08

CATEGORY

ARCHIVE