第4の国難

query_builder 2011/02/06
時事問題編

 今から10年近く前に読んだ前野徹著の本(扶桑社)のタイトルです。 蒙古襲来、黒船来航、大東亜戦争の敗戦を「第一から第三の国難」とすれば、現在(2001年当時) の日本は、「第四の国難」に直面している。第三の国難までは、外圧に直面しながらも日本は、 危険を克服していった。しかし、この第四の国難は、外圧というよりは、自ら決断する心を失ったがゆえの危 機である。日本は、このまま滅びるのか…といった内容でした。当時の私は経営コンサルティングの技術を 身につけ、お客様と接することが楽しく、また日本の国力の底力を信じていましたので、将来の見通しにつ いて不安を抱きつつも楽観的でした。

 ところがわずか9年間でその本に書かれていたことが現実を帯びてきました。「第三の国難」までは日本 国民全体に “戦う気概” いわゆる “戦意“ があり、何としてもこの国を守るんだという国民共通の意思が あったように思いますが、今回の「第四の国難」は日本人全体の“心の問題”のようです。

 アメリカは沈み切った経済の活性化のため、ドル安に導き、自国の競争力を高めるため、敢えて台湾 への武器売却、オバマ大統領のダライ・ラマとの会談などで中国を刺激し、米中間の緊張を高めるこ とで中国の米ドル売りを加速させているようです。この結果またもや日本が米ドル保有NO.1(60 兆円以上・2010年3月現在)となってしまいました。何と外交の巧みな国でしょうか。この数週間の米中の動 きをみているだけで、“国益のための外交とはこうするんだ”というお手本を見せてもらっているようです。 翻って我が国では相変わらず能天気なボンクラ政治家のオンパレードです。脱税首相に、金権幹事長、 外交音痴の外務大臣、財務の解らない財務大臣、それを厳しく追及できない野党。そろいもそろって“ア ホ”ばかりです。その間にじわじわと上がってきているのが社会保険料です。

東京都の協会健保ではH22 年度より、健康保険料:8.18/1000→9.32/1000、介護保険料:1.19/1000→ 1.50/1000 と今までにない大幅な料率アップを実施します。また厚生年金は毎年3.54/1000 ずつH29 年 まで上昇し続けます。さらに菅財務大臣(当時)の発表で、所得税の最高税率アップの話が急浮上してきま した。鳩山ばらまき内閣とその裏に隠れる財務省・厚生労働省の官僚 の正体見たりです。

素人が見てもこの国の無駄は目に余るものがありますが、そこには手をつけず(事業仕分けはパフォ ーマンス)、国民の不安感をあおり、身ぐるみを剥いでいきます。そもそも源泉徴収と厚生年金制度は戦前 の国家総動員法成立時(昭和13 年)に戦費調達を目的に含んで成立したようです。取りやすいところから 取ることをやめ、国民が納得の上で支払う制度に移行すべきです。 いつも感じることですが、労働者は当然この背景を知りませんので、給料の明細から税金や労働社会 保険を差し引かれ、漠然とした怒りの矛先を、給料を支払っている経営者に向ける傾向があります。 一方、会社が社員と同額負担している社会保険料があることを知っている社員はほぼ皆無です。こんな理 不尽なことが許されてもいいのでしょうか。

 私はここにも狡猾な官僚の意図を感じます。国民の不平不満の矛先を、自分たちに向けさせず、資本 家に向けさせることで地位保全を図っているとみられても仕方がないのではないかと感じます。 金融庁は、民間の金融機関の指導だけでなく、国の保険の保険者である厚生労働省の在り方について も厳しく指導して、あるべき姿に是正してほしいところです。(無理は承知ですが・・・)

これからの企業経営者は広い視野で、法律から会社を守らなければなりません。また社内においては 社員との“適正な距離感”を保ち、進むべき方向に“ベクトル”を合わせ、時代の先読みを行いその布 石を打つことが求められます。現代は経営者の仕事が従来の3倍~5倍、管理監督者の仕事が2倍~3倍に 増えています。このことを認識しその覚悟をしたうえで、社員に接していかないと、やらされ感で いっぱいの社員の心を動かすことは困難です。

冒頭申し上げましたように、今回の「第四の国難」は、“自ら決断する心を失ったがゆえの危機”です。 社員の心に火をつけ、「自ら感じ(自感)」、「自ら考え(自考)」、「自ら行動(自行)」する社員を育成してくだ さい。この3つを備えた社員のいる会社は、たとえ不況業種であったとしても儲かっています。社員の感情 の炎に火をつける役割はトップが握っています。やらずに嘆くより、やって嘆くほうがノウハウが貯まります。

行動を起こされる際には是非お声かけください。Brain をSupply します。

(2010年3月/2012年5月改定)

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