円滑な解雇の方法は?パート④

query_builder 2017/02/22
労働問題編

Q) 面接時はやる気が感じられ、「一生懸命働きます!」との言葉を信用して採用し たところ、試用期間の3か月を経過し、正社員採用した途端に、不平不満が多くなり、 病欠、遅刻が増えてきました。単純なミスも多く、能力も低いので、何とかこの社員を 辞めさせたいのですが何かいい方法はないですか?


A) 最近の解雇トラブルで問題になるのが、「解雇回避の努力」をきっちりと行ったか どうかということです。また対象労働者が労働基準監督署や労働組合、弁護士に相 談するケースが増加しております。その際労働者側から提出を求められる書面が「解 雇通知書」です。

ところが当社にご相談いただく多くのケースでは、この解雇理由が1~5個位しかなく、 場合によってはたった1度のトラブルだけで首にしたいとの相談まであります。そのよ うな場合は、上記の解雇回避の努力をしたとは到底認められないとされ、不当解雇と して扱われてしまいます。

中小企業においては人事考課の制度は整備されておらず、賃金を上げるのは簡単で すが、下げるルールがなく、賃下げでクレーム発生となり、不利益変更という民法を 盾に噛みつかれるケースが散見されます。また企業秩序を乱すなどの場合は解雇も 可能ですが、数年雇用した上での能力不足による解雇は認められないことが多いよ うです。


そこで、企業秩序を乱す不良社員を解雇に持っていくためのポイントを下記に記しま す。

<スムーズに問題社員を辞めてもらうための9つのポイント>

① 入社面接時合意事項チェックリストを作成・提示し、面接の段階で交互想 定される重要事項(コンプライアンス遵守、企業秩序維持、適切なコミュ ニケーション能力の保持増進等)につき可否を予め自己申告させる。(※ ご興味のある方は弊社にお問い合わせください)

② 自己申告能力と現実能力との間の乖離を見極め、キッチリ評価するとと もに嘘の能力申告を放置せず指導する

③ 就業規則の整備(経験の浅い専門家への相談は避ける:本則だけで 50P ~80P)の実施、さらに賃金、賞与、退職金、賞罰、競業避止、不正競争 防止等 20~30 の規程全てを整備し、トラブルの回避や予防に徹する (300~400P位は最低でも必要)

④ 高額の年俸で雇用する場合は、地位特定者の労働契約を締結し、能力 不足の場合の賃下げが可能となるよう備える

⑤ 問題発生の都度、業務改善命令書と業務改善報告書の提出を求める

⑥ 能力不足やミスの指導については、詳細に指導記録(票)に記載する (1 00回の口頭指導より5枚の指導記録の方が裁判では有利に!)

⑦ 解雇通知書に記載する際は、上記④の業務改善命令や⑤の指導記録を 少なくとも15~20個程度は押さえておく

⑧ 問題社員は入社時に嘘の履歴書を提出してくることが多いので、再度過 去の勤務先に在職期間を問合せし、経歴の詐称の根拠を押さえる

⑨ 経歴詐称による自己申告能力の水増し等が判明した場合の過払い賃金 に対する損害賠償条項を整備しておく


一旦人を雇うと簡単には辞めさせられません。特にその社員が能力不足であった場 合は、十分な指導を行い、解雇回避の努力をこれでもかというほど実施することが求 められます。入り口で手を抜くと出口で十倍苦しむことになります。

入社前に多くのフィルターにかけてふるいにかけることをお勧めします。

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