突然辞める社員への対応策パート③

query_builder 2016/11/22
労働問題編

Q)2年前に採用した社員が、いきなり辞表を送りつけてきて、こちらからの連絡には 一切回答がありません。そのうち配達証明郵便が送られてきて、催告書が同封 されていました。内容は2年分の残業代を支払えというものでした。当社では入 社時に残業代は給与の中に含まれていると伝えており、本人も了承の上で入社 させています。それでも残業代は支払わなければいけないのでしょうか?


A)上記のケースでは、結論から申し上げますと、賃金の時効である2年間遡って未 払いの残業代を支払わなければならなくなります。交渉によって金額を減額して もらうことは可能かもしれませんが、早目の決着をお勧めします。ただし、よくあ るケースですが、根拠があいまいで、一方的な請求は拒否できます。実際の未 払い金額を精査し、休憩時間などは差し引いたうえで正しい金額を支払うことに なるでしょう。今の状態を放置していると、「運が悪かった」とか「いい勉強になっ た」では済まされなくなります。二度とこのような問題に巻き込まれないための対 処法を下記に記します。


最近の傾向としては、メールでいきなり「辞めます」と送付してくる非常識な社員も 増加しています。そのような社員は会社やお客様、他の同僚の迷惑も顧みず、立つ 鳥跡を濁していきます。

実は企業の「社風」は、人の入社・退社の際に決まるといわれています。それほど 入退社は社内を統治するうえで重要なのです。経営者の皆さんは入退社の際に、問 題が起きないよう、後を濁させないよう十分な準備をしておかなければなりません。 きれいな入社、きれいな退社(職)を演じていただけるよう、様々な仕掛けが必要とな ってきます。


防止策の第1は、入社時の提出書類の中に、退職の際のルールを守る旨の誓約書 等を提出してもらい、更に就業規則の退職ルール(特に提出書類は重要)を強化し、 保証人(印鑑証明の取付)の取付けと連絡先(住所・電話・勤務先)の確保と緊急時の 問い合わせの有無などを約定しておきます。そうすると、いざというときに間に入って 調整してもらうことも期待できます。近年では労基署等の役所では、保証人は取らな い方向で指導しているようですが、企業防衛の観点からは必要と考えます。

保証人取付けの際には、保証人や同居の親族に挨拶に行くなどして、会社の姿勢 や大切な社員と関係者の人間関係を確認できます。


第2に、長めの試用期間の設定と低めの給与(差額のプール:トラブル時の精算等)により、金銭面でのトラブルの防止策を講じます。2年くらいの勤務ですと退職金の支 払い要件も満たさないケースが多いですが、辞める社員は少しでも多くの金銭を求め て、書面による約定をしていないという、会社の手続き上の不備を突いてくるケース がよく見られます。問題があればすぐに対処できるよう、有期雇用にして6か月以内 の雇用契約とすることも検討してください。


第3に、入社時に労働条件通知書兼雇用契約書を社員と交わしておくことです。当 然時間外労働が前提であれば、拘束時間(法定労働時間+残業時間(見込))を前提 として①基準内賃金と②基準外賃金を別建てで明記しておきます。例えば25万円が 総額であれば、①が20万円、②が5万円、としておけば約34時間分の残業代が②の 中に含まれることになります。


賃金を支払う際には払える原資(総額人件費)から逆算してください。お金はエネル ギーです。労働問題の半分以上はこのお金に関わる問題です。お金のエネルギーを 気持ちよく、スムーズに流してあげることで、社風がよくなっていきます。中途採用の 場合は前職の給料額を考慮の上で雇用することも多く、少しでも多くほしい社員と期 待通り気持ちよく働いてもらいたい会社側で、誤解が生まれ易いのも事実です。入社 時に十分なコミュニケーションの時間を取っていただき、疑問点を解決し、不平不満 を取り除くことで、良い人材を育て。さらに人財に成長させていきましょう。

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