これからは会社にしがみついたほうが得

query_builder 2013/01/20
人事労務編

今から10年ほど前にスキルアップブームがありました。転職や資格、異業種交流などを通 じてスキルアップ、キャリアアップを図ろうという“ブーム”です。現在でも、朝活や TOEIC 受験、 資格取得などにはげむ人は多く、“スキルアップブーム”は一向に冷める気配はありませんが、 資格を取得しても出世とは結びつかないケースも散見されます。特に目的意識もなくキャリア アップのために転職を繰り返す人は、キャリアダウンにつながってしまう傾向にあります。一 方で、転職せず、新卒で入社した会社でずっと働き続けている人は意外と元気に働いている ようです。


特に就職氷河期に就職した人の中には、自分たちの未来のためにと、本業を忘れて、資格 取得や TOEIC に心血を注いでいる人はいたるところにいましたが、スキルアップには相当の 時間を要しますので、その結果本業に大きな影響を及ぼします。本業に力が入らず、会社の 居心地が悪くなり、他所の会社が光り輝く存在に映り、自社の悪いところが目に余り始め、ス テップアップと称して、転職に至ってしまうのです。もちろん成功している人も中にはいますが、 9割以上の人には苦い経験であったようです。


社労士の資格ひとつとってもそうですが、「キャリアアップ」をネタに成り立っている業界の 一つに予備校等の資格団体があります。お客様を紹介してくれるなら話は別ですが、彼らの 発信する情報は理想論が多く、極端な話、真実ではないことも多々みられます。そもそも転職 してもノウハウがたまらない理由は、会社毎に経営者の考え方や経営戦略が違っており、法 律で縛られている経理部門以外は、百社百様の状態です。そのような中で中途採用組は、大 企業では社内人脈やノウハウもなく、責任ある仕事にもつけず、悪い方向にいってしまい負 のスパイラルに陥るようです。転職を繰り返して悪い方向にいくよりも、1 つの会社で仕事を 続ければ、自然とスキルはアップしていくのではないでしょうか。


私の場合は22年間損害保険会社に在籍し、リテール営業5年、企業営業10年、コンサル タント業7年を経験しましたが、よく考えてみれば、一番注力したことは目の前の仕事に全力 投球することでした。労を惜しんで給料をもらうことに抵抗感があり、手を抜いている時の自 分を自覚することが嫌で堪らなかったことを思い出します。一つの会社、業界にとどまったこ とで、結果的に独自の「リスクマネジメント(RM)」の概念を作り上げることが出来、それが独 立後の柱にもなりました。仕事の面白さは、いかに自分の裁量をもって業務に取り組めるか ですので、それなりの地位に昇格し、自分の裁量で仕事に取り組める地位に就くまでは一つ の会社でキャリアを積んだ方が良いような気がします。間違っても“社長や上司、同僚が嫌い だから辞める”とか、“給料が低いから辞める”といったネガティブな理由ではなく、“この会社 でやるべきことは全てやった”という達成感をもって転職するほうが、人生が好転していくのではないでしょうか。会社が嫌で辞めた方の相談をよく受けますが、毎回同じ壁でつまずき、挫 折を繰り返しています。結局は逃げても解決しないのです。


成長性のある会社は、10年先には現在の新規事業が、メインの本業になっていたりしてい ます。したがって、キャリアアップをしたい人は就職する会社の事業の沿革などの歴史をよく 研究し、特に変化に対応している会社であれば、担当業務の内容が驚くほど進化していき、 在籍しているだけでもキャリアの自動更新が図れます。要は目の前の仕事に全力投球してい れば、自然とキャリアアップすることも可能な時代なのです。将来独立を目指したいという人 であれば、まずお勧めすることは営業力を磨くことでしょう。 資格取得を目指す人の中には 営業嫌いの人が結構いますが、そもそも人にものを売ることが出来ない人が、独立してお客 様を増やすことは困難です。私の同業の方でも、独立後2~3年くらいで、止むを得ず企業に 再就職している人も多数いらっしゃいます。


経営者の皆さんには、是非社員の知的レベルの向上を目指していただきたいと思います。 社員のために知的好奇心を刺激してあげますと、向上心を持ち始めます。社員は会社に入 社した以上その会社を辞めない限り、仕事を選ぶことはできません。単純に仕事と向かい合 うと、仕事とは面白くないものです。私も損保時代は不遜にも“給料は我慢料”と言っていまし た。仕事で天職に出会う確率など100の内1つでもあれば幸運でしょう。そうであるなら自分 から積極的に仕事に関わっていくように仕向けては如何でしょうか。自分から動く人には人が ついてきます。労働者の行動原理をパターン化し、“楽しんで仕事をする社員”を増やすこと は可能です。楽しく仕事をする社員が増えると、売り上げが上がり、多くの人が集まってきま す。 人が集まってくるとビジネスチャンスが生まれます。社員の考え方が前向きに変わると、 社内が活性化してくるのです。我が国の経済は今後人口が減少していく中で、既存のマーケ ットだけでは業務の縮小も覚悟しなければなりません。現在の会社の力で困難な時代を乗り 越えていくためには、今いる社員の活性化が不可欠です。社員をコストとして捉えるのではな く、未来への投資の対象とお考えいただきたいと思います。


ブレイン・サプライでは、社員の意識改革をしていきたいとお考えの経営者の皆さんのため に、今年は『職場の活性化と社員の変革』をテーマに、双方向型の社員研修を実施していき ます。是非多くの企業で実施していきたいと考えておりますので、ご興味のある方は是非お 問い合わせください。今年もよろしくお願いいたします。

NEW

  • 負け戦の要因と虚偽報告‼

    query_builder 2021/07/23
  • 大東亜戦争から学ぶリーダーシップ㉗

    query_builder 2021/10/23
  • 大東亜戦争から学ぶリーダーシップ㉖

    query_builder 2021/09/23
  • 大東亜戦争から学ぶリーダーシップ㉕

    query_builder 2021/08/23
  • 大東亜戦争から学ぶリーダーシップ㉔

    query_builder 2021/06/16

CATEGORY

ARCHIVE